夢に見ていたワールドカップ〜気づかせてくれた国歌〜

  僕はワールドカップの日本の初陣を見ていた。なぜか日本の国歌が流れ出したとき、ふと気づくと僕は涙を流していた。試合が始まる前から泣いたのは初めてだった。なぜ泣いているのか自分でもわからず、戸惑った。キックオフの笛が鳴り、日の丸を背負う青い選手のプレーが目に映りながら、頭の中では幼少期の自分の姿を思い浮かべていた。「12年後のワールドカップでハットトリックすることです。」堂々と夢を語る10才の自分だ。周りが恥ずかしそうに夢を発表するのに対し、笑みもみせずに真剣な表情でコーチの目を見て言っている。周りは少し引いている。コーチもあまりにもコワイ顔しながら発言する子供にたじろいでいる。我に返ったのは、本田の先制ゴールの時だった。普段なら周りの家族のことは気にもせず、喜ぶのだがこのときに限っては声もあげず、ガッツポーズすらしない自分がいた。喜びではなく、悔しさのが強かったのだ。国歌の時の涙の意味をこのとき初めて認識した。高校サッカーを引退し、3年も経とうとしている自分はとっくに夢など諦めているつもりでいた。いや、少し忘れていたから気づかなかったのか。僕の夢はこのとき初めて終わったのだ。最後まで諦め切れていなかったのだ。僕の夢を終わらせてくれたのは君が代だった。リンスやリップはムリ!自まつ毛を伸ばす方法は?